第307号:技術者の中田に聞いたオーバーホールの工程。

件名 :第307号 :技術者の中田に聞いたオーバーホールの工程。
お客様、近頃、身の回りの物を、お手入れなさいましたか。


お手荷物の種類は、人それぞれでございますが、スマートフォンや、お財布などが一般的で、
その他、サングラス、アクセサリー、バッグ、腕時計などが挙げられます。


また、お仕事に必要なパソコンや手帳、その他、工具なども該当するのではないでしょうか。


いつも身近にあるものは、汚れや変質が僅かにしか進行しないので、なかなか自覚できないものです。
そのため、適切にお手入れをしていただき、気持ちよくご使用いただけますと幸いです。


昨日、手持ちの工具を洗浄、拭き上げをしてピカピカにした、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンをお受け取りくださり、誠にありがとうございます。


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■さて本日は、オーバーホールについて、技術者の中田に質問をしましたのでご紹介いたします。
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▼オーバーホール前の検査で気をつけていることはありますか?


まず、お預かりしました腕時計は、すぐには分解せずに症状を把握しています。


ゼンマイを巻き上げたり、針を動かしたり、振ったりして、動くのか、動かないのか、
針回しができるのかなど、そのままの状態で検査をいたします。


なぜかと申しますと、いきなり分解をしますと、原因の特定が困難になる場合があるからです。
そのままの状態で、少しずつ確認を進める必要がございます。


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▼その後はどのような流れになりますか?


この作業を経て、初めて裏蓋を開封して機械の状態を確認する工程に入ります。


歯車が破損している場合、部品が手元にあれば交換して、作動するか確認をしますし、
機械油が劣化して変質している場合は、部分的に洗浄して、検査を進めます。


10年、15年前の機械油は、最近の油と比べ質が劣り、劣化すると糊のようにドロドロになり、
歯車に絡みついて、負荷で停止する傾向がございます。


機械の部品が摩耗した鉄粉も混ざりますと、さらに状態が悪くなります。


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▼最近の油は改良されているのですか?


最近の油は、改良されていて、逆さにしても垂れないなど、腕時計の姿勢差に対応するものもあります。
以前よりも、長く、良い状態を保つことができるようになったと思います。


油をつけてはいけないところに、油が流れていってしまいますと、遅れ、進みの原因になりますので、
特に厳しく確認をしながら、オーバーホールを実施しています。


ここまでの工程が完了しますと、ようやく、機械を総分解して、洗浄に入ります。


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▼洗浄の工程でこだわりはありますか?


技術者により様々ですが、私のポリシーとして必ず部品1つひとつ手洗いで洗浄と、磨きをします。
そのほうが、部品の不良点を見つけられますし、洗い残しが無くなります。


わずかな汚れ、洗い残しが不具合の原因になりますので、こちらに関しても徹底して行っています。
手作業での洗浄が完了しますと、次は念のため機械で洗浄を行います。


洗浄が完了して、部品を完全に乾燥させますと、組み上げの工程に入ることができます。


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▼組み立て時に気をつけていることを教えてください。


私は、部品を指で絶対に触りません、なぜなら洗浄した部品が汚れてしまうからです。
もちろん指先にカバーをしていますが、汗などが付着するリスクがあります。


もし指先で触ってしまったら、指紋がつきますし、錆や汚れの原因にもなります。
ピンセットとプラスチックの棒で部品をセットして、ドライバーでネジを締め付けます。


組み上げが完了しましたら、次に精度の調整を行います。


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▼精度の調整作業の流れを教えてください。


機械が組み上がりますと、精度の調整に入ります。


まずは針をつけずに調整をして、安定してから文字盤と針をセットするようにしています。
その後、約1日動作の確認を行います。


空き時間にケースやブレスレットなどの外装の部品を洗浄して、必要に応じて防水性の検査や、
パッキン類の交換部品も実施するようにしています。


洗浄したケースなどを完全に乾燥させましたら、機械を組み込み、再度精度の調整と数日間、
ランニング検査(動作確認)を実施して、オーバーホール完了となります。


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オーバーホールは、腕時計を長く快適にご使用いただくために不可欠です。
メーカーは4年前後に1度の実施を推奨されていますので、弊社も同じようにお勧めいたします。


お時計の動作に不調がある場合は、ご指名いただければ、中田が検査することも可能でございます。
お気軽にお申し付けください。




以上でございます。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。




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【近藤から、夏季休業のお知らせ】


誠に勝手ながら、8月11日(日曜日)から、8月18日(日曜日)までの間は、夏季休業をいただきます。


なお、8月13日(火曜日)から8月15日(木曜日)の3日間につきましては、お電話でのお問い合わせに、
対応できるように、スタッフが在中いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
(午前10時から午後5時まで対応いたします)


また、8月13日から8月15日の3日間につきましても、窓口でのお預かり、ご返却の業務は対応できかねます。
ご不便をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、予めご了承の程お願い申し上げます。




8月11日(日)… 定休日としておやすみを頂戴いたします。
8月12日(月)… 夏期休業を頂戴します。お客様各位、よい夏をお過ごしくださいませ。
8月13日(火)… 午前10時から午後5時まで、電話でのお問い合わせ、ご相談を承ります。
8月14日(水)… 午前10時から午後5時まで、電話でのお問い合わせ、ご相談を承ります。
8月15日(木)… 午前10時から午後5時まで、電話でのお問い合わせ、ご相談を承ります。
8月16日(金)… 夏期休業を頂戴します。通常営業までの日数を数えたりします。
8月17日(土)… 夏期休業を頂戴します。だいたい、やろうとおもっていたことの半分もできないです。
8月18日(日)… 定休日。もうおやすみは要らないかな、とか考えたりします。




これまで長い休業は初めてで、何よりお客様にご心配をお掛けいたしますこと謹んでお詫び申し上げます。
窓口のスタッフと、技術者の生活を豊かにすることが、お客様へのサービスに繋がると考えております。


常日頃から申し上げますように、私たちのお仕事もお休みも、ご愛顧くださるお客様がいらっしゃるこそです。
この場をお借りして、お礼を申し上げます。


誠にありがとうございます。


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https://www.w-repair.jp/inquiry/


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もし多くのひとが休まれるときこそ、お仕事に励まれますならば、
心からの敬意をお伝え致します。お身体を大事に、お気持ちを穏やかに夏を過ごされますように。




時計修理工房 近藤

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