| 件名 : | 第213号 :カーボンファイバー |
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。 いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。 今夜のお便りを差し上げます。 お客様、近頃、何らかの物を手から滑り落としそうになり、ヒヤッとなさいませんでしたか。 携帯電話やスマートフォン、お皿や、グラスなど普段から頻繁に手にする物はたくさんあると存じます。 繊細な物ほど、握る力加減が難しく、危うく落としそうになる、時には落としてしまうことも、 あるのではないでしょうか。 衝撃に強い物でしたら不幸中の幸いでございますが、刃物や、ガラス製品などにはより注意が必要です。 お怪我をする危険がある場合は、無理に掴みにいかずに、まずは安全を確保していただきたく存じます。 お急ぎの際などには、より注意していただきながら行動をお取りくださいますよう、お願いいたします。 さて本日は、お時計に採用される、カーボンファイバーについてお話をいたします。 腕時計にお詳しい方や、モータースポーツが好きな方は、カーボンがどのような物なのか、なんとなく、 ご想像できるかと存じますが、そうでない方もいらっしゃるかと存じますので、ご説明をいたします。 カーボンとは、日本語で【炭素】でございして、炭素原子【C】が配合されている素材を指します。 この素材を繊維にして、束ねて編んだものが、カーボンファイバー(炭素繊維強化プラスチック)と、 呼ばれており、広い分野で使用されています。 使用されている例としましては、自動車やバイク、ロードバイクや船、スポーツ用品等が挙げられます。 なぜ、使用されるかと申しますと、【スピードと安全性を両立】させることができる素材だからです。 カーボンには、3つの特徴がございまして、1つ目は非常に軽いことで、ステンレスと比べますと、 約4分の1の重さと軽量でございまして、腕時計の観点で申し上げますと、腕への負担が少ないです。 2つ目は、引っ張りに強い性質を持っており、密度あたりの強度はステンレスと比べ約10倍ほどで、 腕時計の外装や骨格、文字盤などに使用することで、内部のムーブメントをより強く保護することが、 できることと存じます。 3つ目は、温度変化に強い性質を持ち合わせており、高温、低温時の膨張、伸縮率が僅かであり、 厳しい環境での使用でも、素材に歪みが発生しにくいことから、より信頼できる素材と申せます。 実はもう一つ利点がございまして、金属アレルギー反応が起こらず、皮膚が弱い方などにも安心して、 ご使用いただけます。 しかしデメリットもあり、衝撃への耐性は非常に高いのですが、一部の方向より受ける衝撃には弱く、 欠けてしまったり、割れてしまう場合もあり、一度割れてしまいますと修復が困難のため部品一体の、 交換が必要になることもございます。 また、最近は下がりつつありますが、ステンレスと比べますと生産コストが高く、高級素材のため、 素材自体のコスト、加工コスト等、大量生産の面では課題が多く、カーボンが使用されている製品は、 比較的、高額なモデルがほとんどでございます。 最近では、フォージド(鍛造)カーボンと呼ばれるものも多く採用されるようになって参りました。 カーボンファイバーは編み込むのに対して、フォージドカーボンは、高温高圧でプレスし成形します。 そのため、繊維よりも耐久性が向上し、より複雑な形状を再現できるようになっています。 弊社は、カーボン素材が採用されたお時計の修理、メンテナンスも承りますので、気兼ねなくご相談 くださいますよう、お願い申し上げます。 以上でございます。 最後までご覧くださり、ありがとうございました。 ※カーボンファイバーの製品を落としてしまいますと、当たりどころが悪ければヒビが入ります。 応急的な修理は可能でも、新品時のような状態に戻すことは困難を極めますので、 お取り扱いいただく場合は、ご注意ください。 ▼弊社の無料郵送パックの申し込みは、以下URLより承ります。 ▼過去のメールマガジンはこちらでご覧いただけます。 ▼弊社の口コミ、評価をお願いしております。 星の評価は、平均【星4つ】以上を目指し、日々努力しております。 お済みでない場合は、是非評価の程お願い申し上げます。 お客様、次第に、日照時間が短くなって参りましたので、夕方のお足元にはご注意いただき、 ご自愛くださいますようお願い申し上げます。 時計修理工房 近藤