第297号:時の重み。

件名 :第297号 :時の重み。
お客様、これまでに「ゆっくり」に価値を見出されたことはございますか?
あるいは「ゆっくり」でも構わないと思える出会いはございましたか?


例えば、商品を取り寄せるために3ヶ月かかると分かっていても、時間に勝る魅力があるのでオーダーした。


飛行機なら数時間の距離を、あえて新幹線の寛ぎを選ばれたなど、ご経験はさまざまかと存じます。


もちろん移動や作業が早いことにも価値があり、効率よくするものが重宝されることもございます。


腕時計などの高級品や、自動車の分野、ホテルなどでも、経験に辿り着くまでの時間までも
価値を見出されることがあって、たいへん勉強になる次第です。ゆっくりにも、価値がございます。


と申しながら、美容室でのシャンプーの時間が辛く、短縮を願い出た、時計修理工房の近藤でございます。
いつも弊社のメールマガジンをお受け取りくださり、誠にありがとうございます。




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■本日は、お時計のオーバーホールにかかるお時間について、お話しをいたします。
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オーバーホールは、腕時計に搭載されるムーブメント(機械)を分解し、部品1つひとつ点検を行った上で、
洗浄、注油、再組み上げ、調整などを行い、コンディションを整えるメンテナンスの作業でございます。


メーカーでは、3年から4年毎に実施を推奨されていますので、弊社では同じスパンでお勧めしておりますが、
お時計の使用頻度や、環境により、オーバーホールの必要時期は異なります。


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弊社では、オーバーホールを実施する前に、内部を状態を検査して、事前にお見積もりをご案内しております。
そのため、ご案内まで2週間前後のお時間をいただきます。


また、オールド、アンティークのお時計は、確認するポイントが多くなりましたり、交換部品の調達が困難で、
お探しする時間が長くなる場合は、誠に恐れ入りますが、それ以上の期間を要します。


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現在、電池式のお時計のオーバーホールは、3週間から4週間、機械式のお時計は4週間から5週間の、
納期をいただいております。


じつは、オーバーホールの分解、洗浄、組み上げの作業には、数時間から、丸一日ほどしか掛かりませんが、
部品の調達にかかる時間や、作業後の微調整に長い期間を要しますので、長めの納期をご案内いたします。


オールド、アンティークのお時計や、複雑な機械を搭載したモデルに関しては、2ヶ月から3ヶ月と、
大変長らくお時間をいただく場合もございます。


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オーバーホール後は、精度調速(または精度調整)と呼ぶ、機械の動きを微調整する作業を行います。
遅れ方向、進み方向の誤差を可能な限り少なくして、より正確に、機械が動作するようにする作業です。


お時計の角度により精度が変化する、姿勢差などを考慮しながら、調整する必要があり、この作業には、
早くとも1週間、長くて2週間前後要します。


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動作に関しては、遅れるよりは、進む方が喜ばれることがほとんどで、長らくご使用いただきますと、
機械油が劣化し負荷がかかることで、遅れ方向の誤差が発生する場合がございます。


そのため、オーバーホール後は、僅かに進み方向の誤差が出るように調整させていただきますが、
機械上の数値のため、実際に腕につけていただき、振れ幅が大きいようでしたら、再調整などを承ります。


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お時計に関しては動作が遅くても、早くてもご使用に支障をきたすかと存じます。
ちょうど良い時間をご希望の場合は、弊社にお任せください。


以上でございます。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。




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【近藤の一言】


先週の日曜日に、時間という概念を持っているのは、人間だけという記事を見つけ、考えさせられました。


地球が回転するから朝と夜があり、太陽の周りを回るから1年があり、月が地球を1週するのが1ヶ月間。


食べ物が腐った、子供が大人になったなどの変化を、時間という概念を持ち込むことで、理解しているのです。


その時間を、常に知りたい、供にしたいとお考えになったとき役立つのが、
時計という発明であり、私たちはお客様のお役に立てることを嬉しく思っております。


針は正確に時を刻んでも、持ち主のこころはゆっくり、穏やかであるように祈る今日この頃です。


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お客様、こんやはいつもより、ゆっくりお過ごしください。
おなじ1時間、おなじ1日を豊かにしていただければまことに幸いです。




時計修理工房 近藤

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