第36号:衝撃による不具合

件名 :第36号:衝撃による不具合
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
本日のメルマガをご案内致します。


お客様、最近お時計を落としそうになり、ヒヤッとしませんでしたか?


もしも心当たりがございましたら、
【バックルの緩みやガタつきはないか点検する】
【革ベルトをDバックルにして脱着を簡単にする】
など万が一の為に対策をするのはいかがでしょうか。


お時計に適応できる携行品保険に入っておく事も、
落下により破損してしまった時の対応策になります。


さて本日は、衝撃による破損についてお話しをさせて頂きます、よろしくお願いします。


お時計が落下してしまった際には、お時計に大きな衝撃が加わります。


当たりどころにもよりますが、ガラスが割れてしまいましたり、
内部の部品がズレたり、外れてしまったり、
最悪の場合は衝撃が原因で動作が止まってしまう事もございます。


多くのお時計は金属に覆われておりますので、一見丈夫に見えますが、
内部に入っている機械は申し上げるまでもなく、精密機器でございます…


内部機械は、お時計のケースに固定されておりますので、
外からの衝撃はケースを伝って内部機械にも加わります。


衝撃が原因で発生する不具合は以下が多くございます。
改善方法と共にご紹介を致します。


・ケースやブレスレットへの傷
・歪みによる防水不良
・ガラスの破損
・部品破損
・針外れ
・文字盤の足折れ
・精度不良(遅れ/進み)



【ケースやブレスレットへの傷】
落下場所がお時計の素材よりも硬い場合に打痕や擦り傷がついてしまいます。
(傷や打痕は研磨仕上げにて改善が可能でございます。)


【歪みによる防水不良】
強い衝撃が加わりますとケースが歪み裏蓋との整合性が悪くなります。
その為、本来の防水性能より防水性が低下してしまいます。
(改善にはケースや裏蓋の交換が必要となります。)


【ガラスの破損】
ガラスは当たりどころにより小さな衝撃でも破損してしまいます。
(割れたガラスは復元ができかねますので交換が必要となります。)


【部品破損】
お時計の内部には少なくとも60、多くて100を超える数の部品が入っておりますので、
衝撃により部品がズレたり、最悪破損してしまいます。
(破損した部品は修復が難しい為基本的には交換が必要となります。
また、内部部品の交換は、お時計の機械の分解を伴う為、
オーバーホール作業が前提となることが殆どでございます。)


【針外れ】
落下により、針が外れてしまったというご相談を多く頂きます。
針は歯車の軸にカシメられているのみでございますので、衝撃には弱く、外れてしまいます。
(改善には、針の軸を修正して、再度取り付ける作業が必要となります。)


【文字盤の足折れ】
文字盤を固定している足と呼ばれる金属の軸が、衝撃により折れてしまい、
文字盤が回ってしまう症状でございます。
(改善には足の修正、溶接もしくは接着にて行います。)


【精度不良(遅れ/進み)】
お時計に衝撃が加わりますと内部部品のバランスが崩れ、
大幅な遅れ、もしくは大幅な進みが発生致します。
(改善にはオーバーホール作業が前提で機械の分解、部品の修正、再組み上げが必要です。)


衝撃はお時計の外部から内部機械まで大きな影響を与えてしまいますので、
くれぐれもお気をつけ頂きたく存じます。


ここまでご覧くださり、誠にありがとうございました。


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ゴールデンウィークも後半でございます。
お出かけされる場合は、事故などにお気をつけください。


また気温が高い日が続きますので、こまめに水分補給をして頂き、
お身体にはご自愛くださいますようお願い申し上げます。


時計修理工房 近藤





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