| 件名 : | 第376号:すべる話。 |
お客様、近ごろ足を滑らせそうになりませんでしたか。 雨の日の鉄の板、凍結した路面でひやっとした経験は、これまで何度かあろうかと存じます。 私たちのいる名古屋市は昨日の晩、初雪の観測がございました。 雨からの雪でしたので、積もることはなかったものの、足元が悪く、滑る怖さがございました。 今後さらに気温が下がり、地域によっては積雪もあろうかと存じますが、 雨も雪も、降り始めが一番危ないと言われます。どうかご注意くださいませ。 こちらはあまり雪は降らないものですから、雪が降るとテンションが上がる、修理工房の近藤です。 いつもメルマガをご覧くださり、誠にありがとうございます。 = ■本日は、腕時計にも「滑る」という症状がございますので、お話しをさせていただきたく存じます。 腕時計の歯車やレバーなどの部品は、スムーズに動くよう機械油(潤滑油)が使用されております。 内部以外にも、リューズの内側にあるパッキンにキシミを抑えるために使用されるシリコンや、 ベゼルの回転を補助するためのグリスなどがあり、お時計の性能や機能を守る役割がございます。 これらは、「良い意味での滑り」でございますが、中には、「悪い意味での滑り」もございます。 例えば、歯車の一部が欠けたり、軸が摩耗することによりブレなどが発生いたしますと、 噛み合い不良となり、いくら回転させても意味のない状態となります。 また、衝撃や劣化により、針のハカマと呼ぶ部分が緩むことでスリップし、長針と短針が連動せずに、 ズレが発生するようになることもございます。 そのほかには、カレンダーのディスクの滑りが悪くなって上手く送り切れず、 途中で停止してしまい、切り替わりができなくなるなどの症状も稀に見受けられます。 さらに、時刻操作を行うリューズの劣化で巻き上げ時に滑りを生じたり、 自動巻きローターの摩耗で空回りをして効率が低下するなどの不良が発生する場合もございます。 これらは、ほぼすべてのお時計に発生する可能性があり、長くご愛用の場合は、いつ現れてもおかしくないものです。 腕時計の「滑り」は、見た目では判断が難しく、使用中に突然トラブルとして現れることがあります。 そのため、どのような状況で起こるかをご理解いただくことで、今後の予防や早期発見につながります。 以上の症状が発生した場合は、オーバーホールなどの内部機械の修理やメンテナンス作業に加えて、 必要に応じた部品の交換が必要になります。 弊社では、滑りの原因の特定からお見積もりのご案内、修理やメンテナンスの実施をご提供できますので、 お時計に異変を感じたり、5年以上、オーバーホールを実施されていない場合は、お気軽にお申し付けください。 以上でございます。 最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。 【近藤のひとこと】 雨の日や雪の日など、お足元が滑りやすい状況では、転倒によって腕時計を強くぶつけてしまうことがあります。 その衝撃によりガラスの破損、外装の傷、針ズレ、内部の故障など、腕時計が破損するケースもございます。 予期せぬアクシデントには、携行品の保険などを利用できる場合がございます。 携行品の保証は、火災保険や、クレジットカードに付帯する保険、海外旅行保険などに 含まれており、腕時計の破損も対象となることもあります。 ※保証の範囲に関しては、保険会社様とのご契約や、プランによって異なります。 また保険を利用なさる際には、破損した状況の説明や修理店からの見積もり、破損部分の写真などの提出が必要です。 弊社では、保険修理に関しても対応しておりますので、お困りの場合はお気軽にお申し付けください。 ▼弊社の無料郵送パックの申し込みは、以下のURLより承ります。 ▼過去のメールマガジンはこちらでご覧いただけます。 そういえば、人は年齢を重ねるにつれ「共通点や関係性を見出す能力」が高まるそうです。 若いうちは体力、行動力が強みとなりますが、年をとるほど知恵が出てくるのは事実のようです。 それがいわゆる言葉遊び、ダジャレが増える理由でもあると伺いました。 ただウケるかどうかは別の問題…冬の路面と、ご冗談は、くれぐれも滑られませんようにお願いいたします。 時計修理工房 近藤