| 件名 : | 第303号 :針ズレの原因、バックラッシュ。 |
お客様、近ごろドアや窓の開閉がしづらいと感じませんでしたか?
元々ドアには、少し隙間が設けられており、普段は問題ございませんが、梅雨の時期は住宅や扉が、
空気中の湿気を吸うことで膨張し、床に擦れてしまったり、枠に干渉したりする場合がございます。
除湿をしたり、数日経過して湿度が落ち着きますと解消いたしますが、
夏の終わりごろまで続くこともあるようです。
10年、15年経過した住宅では、僅かな歪みなども合間って、ドアが開かなくなることもございます。
ロック部分のヒンジや、扉の位置調整をすることで、修理、解消することが可能かと存じますので、
お困りの場合は、一度専門家にご相談いただくことをお勧めいたします。
お家にもオーバーホールのような考えをなさるとよいですね。
工作が好きで、雨の休日は、自宅で家具や工具を作っている、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンをお受け取りくださり、誠にありがとうございます。
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■本日は、針のズレについてお話しをいたします。
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針は、ムーブメント(機械)に使用されている歯車の軸に取り付けられ、回転に合わせて連動します。
目を凝らすと、短針と長針、または文字盤の「目盛り」と「秒針」に僅かなズレが見受けられます。
この症状の多くは、各歯車に設けられている「バックラッシュ」が影響しています。
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バックラッシュとは、歯車と歯車の間につくる隙間のことで、メカニズムを滑らかに動かしたり、
強い負荷を防いだり、部品の誤差、熱による部品の膨張を吸収する役割を担います。
また、部品の摩耗を防ぎ、寿命を伸ばすことにも貢献しているそうです。
バックラッシュは、微調整が可能ですが、歯車の隙間を無くすほど、回転に負荷がかかり、
動作の正確さにも影響を及ぼす場合がございます。このあたりは、限度を見極めて対応せねばなりません。
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針が劣化したり、衝撃などが加わることにより、針自体がズレることで、症状が発生する場合もございます。
このような症状の場合は、針の中心に位置するハカマを修正した後に、正しく取り付けることで解消いたします。
針の修正、再取り付けに関しては、毎月20件ほどご相談を頂きますので、比較的よくある症状と存じます。
多くのご相談をくださり、誠にありがとうございます。
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文字盤を固定している足が衝撃により破損したり、劣化して変形することで、文字盤自体がズレてしまい、
針の位置が変わってしまったと錯覚する場合もございます。
このような場合は、文字盤の足を再び接着するほか、レーザー溶接などで改善できます。
溶接での修理は、高い強度を実現できますが、熱により塗料や装飾が変色するリスクもございます。
私たちは丁寧にご説明を差し上げ、理解をいただけた場合に限って、細心の注意のもと作業を実施いたします。
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針のズレは、おおよそバックラッシュや、針の緩みによるズレ、文字盤の不良などが原因でございます。
そのほか、文字盤自体の印字精度などにも影響されますが、こちらは極めて稀なケースと存じます。
弊社は「針のズレ」も調整をご提案できますので、もし不調があった際には、お気軽にご相談ください。
以上でございます。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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【近藤の一言】
お時計を車内で保管し、高温になさいますと、前述した熱膨張と収縮の度合いに差ができ、
バックラッシュが変化することもあるそうです。ひとが快適に過ごせる環境で、
そばに置かれればよろしいかと存じます。
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お客様、気温が高い日が続いており、熱中症のニュースなどを良く目にするようになりました。
室内、野外問わず、水分補給をしていただき、お身体の調子を崩されませんよう、ご自愛ください。
時計修理工房 近藤