| 件名 : | 第362号:ダイバーズウォッチの起源と現在。 |
お客様、最後に海を眺められたのは、いつ頃でしたか?
日本は島国のため、比較的海に面している都道府県が多いですが、海を眺める機会はそう多くはないと想像します。
もしかしたら身近に海がある方もいらっしゃると思いますが、それはそれで当たり前の光景になっているでしょう。
わたくし近藤だけでしょうか。海を眺めていますと、自然と言葉が少なくなってしまいます。
水平線の彼方まで広がる青さと、絶え間なく押し寄せる波、思い出すだけで浜風を感じるくらいです。
海は過去を思い出させ、現在を休ませ、未来を考えさせてくれる存在と思う、修理工房の近藤です。
いつもメールマガジンをお受け取りくださり、誠にありがとうございます。
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■本日は、ダイバーズウォッチについて、お話しをいたします。
街中でもよく見かけるダイバーズウォッチですが、そのルーツは海の深い歴史と切り離せないものでございます。
▼ダイバーズウォッチ誕生の背景。
1950年代前半、スキューバダイビングが普及し始めた時期に、水中で時間を計測できる腕時計が求められました。
代表的な誕生モデルは、1953年のロレックス「サブマリーナ」、1957年のブランパン「フィフティファゾムス」で、
特徴は、防水性、回転ベゼル、視認性の高い文字盤、これらがダイバーズウォッチの三大条件として定着しました。
▼ダイバーズウォッチの進化。
ヘリウムガスエスケープバルブ(飽和潜水時のガス排出機構)など、プロ仕様の技術が続々と追加され、
ISO規格(ISO6425)に基づき、200m以上の防水性のを備えることが一般的になりました。
ただし現代では、「本当に海に潜る人」は少なく、むしろ丈夫さ、男らしさ、デザイン性で人気が拡大しています。
▼現在の使われ方。
日常で、アウトドアやスポーツ、旅行先でも安心できる耐久性があり、ファッションで、スーツにあえて合わせる、
ミックススタイルが近年の流行です。
コレクションとして、限定色や、素材違いのモデルが多く、愛好家にとっては集め甲斐のあるジャンルと存じます。
▼メンテナンスとの接点。
ダイバーズウォッチは、「丈夫で壊れにくい」という印象も持たれがちですが、実際には細かな部品の集合体であり、
防水性能を支えているのはケース内部のパッキンやシール材です。
これらは経年劣化で硬化、縮み、ヒビ割れを起こし、知らないうちに防水性が低下してしまうことがあり、
水回りでのご使用は特に注意が必要でございます。
海水は塩分により、金属部分を腐食させる場合があり、プールや温泉の塩素、硫黄はパッキン劣化の原因となります。
汗も酸や塩分を含んでおり、長時間つけたままにしておくと錆や変色の原因になることがございます。
こうした小さなダメージの積み重ねがやがて「曇り」「秒針の動きの不良」「文字盤や針の腐食」、
といった症状を引き起こします。
※内部に水分が侵入しますと、ムーブメント全体に錆が広がり、修理費用が高額になることございます。
しかし、数年ごとの防水検査や、オーバーホールなどのメンテナンスを行うことで、これらのリスクは小さくできます。
具体的には、防水検査機で気密性の検査を実施、劣化したパッキンやリューズなどの外装部品の交換、洗浄で塩分の除去、
あるいは、オーバーホールを行うことで、お時計は将来の防水性能と美しさを保つことができます。
ダイバーズウォッチは「タフさ」が魅力ですが、その性能を長く発揮させるには定期的なお手入れが不可欠で、
日常使いだけであっても、3年から5年に一度のオーバーホールをお勧めします。
弊社はお時計のコンディションの確認を無料で承っておりますので、お気軽にお申し付けください。
以上でございます。
最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。
【近藤のひとこと】
先週の日曜日にお休みを頂戴し、海でレジャーを楽しませていただいたのですが、
その際に近くにいらした方が、レンタルした道具を取り扱いの不注意により破損させてしまい、困った様子でした。
どれだけ気をつけていても、経験不足や想像力不足により、品物を壊してしまう恐れがあることを感じ、
同時に他人事ではないなと思いました。
弊社の損害賠償保険を担当する代理店の方に、個人賠償責任保険について、尋ねたところ、
自身の加入している自動車保険に特約として追加できることが分かりました。
年額で2,000円前後の料金で加えることができるようですので、特約をつけていただくようにお願いしました。
腕時計の破損は家財保険や、携行品保険でカバーできることがございますので、必要に応じてご検討くださいませ。
▼弊社の無料郵送パックの申し込みは、以下のURLより承ります。
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▼弊社の口コミ、評価をお願いしております。
星の評価は、平均【星4つ】以上を目指し、日々努力しております。
お済みでない場合は、是非評価の程お願い申し上げます。
腕時計の耐久性や防水性に関しては、人間と同じように、お手入れをしていても永久ではございません。
お客様には普段からご無理をなさらないようにと、お伝えしている私近藤でございますが、
動けるうちに多少負担をかけてでも、経験しておくと良いこともあると思う、この頃でございます。
経験が役にたつか、たたないか、というのは経験する前には分からないものですから、
いつかご覧になった海のように波打ち続けることしかないと思います。
その波がなるべく、穏やかであり続けますように願っております。
時計修理工房 近藤