第80号:よくある症状(腕時計の故障リスト)

件名 :第80号:よくある症状
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
今夜のお便りを差し上げます。


お客様、いつもメールマガジンをご覧くださり、誠にありがとうございます。


このメールマガジンを始めてから、約2年の時が過ぎ、バックナンバーは本日で、80号でございます。
様々な【コラム】や【メンテナンス】に関する記事を書いていますが、その他ご質問等がございましたら、
こちらのメールへの返信でも結構でございますので、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。


本日は、お時計の【修理のご相談】でよくいただく、お問い合わせをいくつかご紹介させて頂きます。


-【動作停止】
原因は様々でございますので検査をさせていただかないと正確な回答は難しいですが、お時計の機械には、
機械油が塗布されており、この機械油が劣化したり、減少したりすることで、動作に負荷が掛かり、停止、
もしくは一時的な停止による遅れが発生する症状がほとんどで、部品の摩耗の原因にも関係しています。
機械式のお時計の場合、ゼンマイの破損が考えられ、クォーツのお時計の場合、電池切れも考えられます。


-【リューズのねじ込み不良】
時刻操作を行うリューズは様々な構造がございますが、中にはねじ込み式と呼ばれるお時計も存在します。
ねじ込み式は、リューズ、受け側のケースチューブにねじ山があり、その名の通りねじ込んで固定します。
しかし、経年的な摩耗や、強くねじ込みすぎることにより、ネジ山が破損することで不良を起こします。


-【遅れてしまう】
動作停止のところでもご説明した通り、機械油の劣化や乾きによる減少、湿気の混入による変質により、
動作に負荷が掛かり、遅れが発生することが一般的な症状でございます。
しかし、電子機器より発生する磁気の影響により一部の部品が磁化することにより遅れることもあります。
また、お時計に衝撃が加わることで部品の噛み合い不良の負荷で遅れてしまうこともございます。


-【進んでしまう】
進みの症状は、衝撃によりテンプと呼ばれる振り子の役割を担う部品の不良により発生することが多く、
一度発生してしまいますと、オーバーホールを伴うテンプの修理を要することがほとんどでございます。
クォーツのお時計は、動作を制御している回路部品の破損や劣化により進みが発生致します。


-【オーバーホール】
お時計の不具合の有無にかかわらず、定期的なオーバーホールをご依頼いただくことも多くございます。
機械式のお時計につきましては、4年~5年に1度オーバーホールの実施が推奨されていますので、
お時計を長く、快適にご愛用いただく為にも、早めのメンテナンスをご検討いただけますと幸いです。


-【針が外れた】
針は複数回、脱着を致しますと緩んでしまいましたり、経年的な劣化で亀裂などが入り外れてしまいます。
緩んだ針は修正にて元のようにお取り付けが可能でございますが、亀裂が入ってしまった場合は、
修理が困難でございますので、交換が必要になります。


-【水入り】
湿気や水分が混入したままご使用なさいますと、お時計内部に蒸気が発生し、内部からガラス面まで、
蒸気が上がってきてしまいますので、文字盤や針が急激に劣化し、交換が必須の状態になります。
その為、水分が混入してしまった場合は、速やかにご使用を止めていただき、ご相談ください。


寒暖差による一時的な曇りにつきましては問題ございませんが、一日経過しても曇りが引かない場合は、
多量に湿気や水分が混入していることが考えられます。


以上でございます。


お時計の不具合は悪化することがほとんどでございますので、症状が小さいうちに修理をご検討ください。
大切なお時計でございますので、より長く、快適にご愛用頂きたく存じます。
冒頭にもお伝えいたしましたが、ご質問等はこちらのメールの返信でも承れます。
お困りの症状等ございましたら、是非、わたくし近藤までお問い合わせください。


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お客様、お風邪は引かれていらっしゃいませんか…
お身体の調子が優れない場合は、ご無理はなさらず休息を取りご自愛ください。




時計修理工房 近藤


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