第258号:高額な時計は壊れにくいのか。

件名 :第258号 :高額な時計は壊れにくいのか。
時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。 
今夜のお便りを差し上げます。

お客様、つかぬことをお伺いいたしますが、近頃、高額なお買い物をなさいませんでしたか。

お品物でなくても、ご自身のケアやご家族、ご友人のため、ご旅行など詳細は人それぞれと存じます。
ゴールデンウィークや、お盆、年末年始は比較的、購買意欲が高まる時期であり、高額なお買い物をなさる方が、
増加する傾向にございます。

高額になればなるほど、質感や品質が高まるかと存じますし、それに伴い満足度も高く、多幸感をもたらします。
時には、価格に躊躇することもあろうかと存じますが、お客様にとってそれ以上の価値を見出せるのであれば、
良い選択ではないでしょうか。

さて本日は、時折り話題にもなります、高額な時計は壊れにくいのか、という話題に触れます。

結論から申し上げますと、高額だから壊れにくいということは決してございません、むしろ繊細な造りになり、
衝撃や振動、遠心力の影響を受けやすい場合もございます。

腕時計は、申し上げるまでもなく精密機械でございまして、時には100点以上の部品で構成されております。
高額になるほど、機械の構造を複雑にして、プレミアムなモデルに仕上げられることがほとんどでございます。

クロノグラフ、カレンダー、ムーンフェイズなどの可動する部分が増えるほど、部品点数も多くなりますので、
機械油の劣化による動作不良や、部品の摩耗、劣化に伴う破損リスクが高まります。

もちろん、高額になるほど、機械に使用される部品1つひとつの厚みや、品質などは考えられておりますので、
ご使用環境や、ご使用方法が想定内であれば、最大限の耐久性を実現できるかと存じます。

しかし、その性能や、耐久性をフルに発揮するには、定期的なオーバーホールなどが必要不可欠でございます。

腕時計は、メンテナンスを実施することを前提とした構造であり、5年に一度オーバーホールを実施しますと、
部品の摩耗や、動作への負荷をなるべく軽減して、快適にご使用いただけるかと存じます。

高額な腕時計は、先ほども申した通り、部品の1つひとつの品質が高く、メンテナンスを実施することを、
前提の造りでございますので、不具合が起きましても修理して、再度ご使用いただけるかと存じます。

また、代表的なロレックス社、オメガ社などは、部品の生産を短くとも20年から30年は続けられますので、
生産からある程度年数が経過していても、修理を実現できることがございます。

補足しますと、三大高級腕時計である、パテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンは、
永久修理をなさっており、交換が必要な部品は、スイス本社で再生産をしてでも、修理サービスを実施されます。

まとめますと、「高価な腕時計は故障しても、長年部品の供給があり、品質がよく、メンテナンスを行えるため、
結果としてより長くご使用ができる」という見解でございます。

高額なお時計になるほど、部品も高価でございますし、構造が複雑になりますと修理の技術料も比例します。
今後、プレミアムなモデルのご購入をご検討いただく際は、メンテナンスにかかるコストも視野に入れて、
お考えいただけますと幸いです。

以上でございます。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。

価値観は人それぞれでございます、お客様はご自身の感覚を大切になさっていただければと存じます。

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定期的なメンテナンスも大切でございますが、丁寧にご使用いただくことがお時計の寿命を伸ばします。

時計修理工房 近藤

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