第356号:時計が休むとき。

件名 :第356号:時計が休むとき。
お客様、ふだんお仕事や家事のお休みは固定でしょうか、不定休でしょうか?

私たち時計修理工房に寄せられますご相談は、土日に多くございますが、
調べてみると平日に、おもしろい傾向が見えてきた次第です。
と申しますのも、私たちのお客様では、わりあい「月曜日」と「水曜日」に動かれることが多く、
この曜日におやすみを取られているか、稼働日でも落ち着かれているのかもしれないと考えております。
お預かりの際に、お休みの曜日を確認することで、よりスムーズなご案内ができるのではないかと、
社内で議題が上がっており、今後の対応に反映させていただけるように検討中でございます。

休日は、つい欲張って予定を詰め込んで、慌ただしく過ごすことが多い修理工房の近藤です。
いつもメールマガジンをお受け取りくださり、誠にありがとうございます。

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■本日は、腕時計のお休みについてお話しをいたします。
私たち時計修理工房は、お陰様で、毎日お時計をお預かりする機会に恵まれております。
改めまして、誠にありがとうございます。
動かなくなったお時計、動作に誤差が発生しているお時計、ガラスが割れているものもあれば、
ベルトに劣化が見受けられるお時計もございます。
どれもお客様の手首で長い時間を共に過ごしてきた、大切な道具であり、時には思い出そのものです。
窓口でお預かりするとき、「しばらくこの時計がないと思うと寂しいですね。」という言葉を、
たびたびお聞かせいただいております。そのお気持ちはとても共感できます。

私たち時計修理工房のお仕事は、ただ機械を修理、調整するだけではありません。
その言葉の背景にある、お時計と持ち主の関係まで、大切にしたいと考えております。
どんなに精密な時計でも、いつかは調整や修理が必要になるときが訪れます。
内部で使用されている機械油が乾いたり、部品が摩耗したり、長年蓄積された小さなズレなどが、
動作の停止や、遅れなどの誤差といった症状として表れます。

「もう寿命でしょうか。」と聞かれることもございますが、そうではありません。
人間で申しますと、少し立ち止まって休憩したい、そんな状況ではないかと存じます。
(むしろ、長く生きてきた証とも言えるでしょう。)
修理のためにお時計をお預かりしますと、それまで毎日腕にあってあたり前だった存在が、
手元からいなくなり、違和感をお感じになられることを想像します。
すると不思議なことに、多くの方が時間との向き合い方に、少し変化を感じるようでございます。
「スマホで時間は見られるけど、いつもの感覚と違う。」
「出かける時に手首が軽くてソワソワする。」
「でも、ちょっとゆっくり過ごせているかもしれない。」
時計が休んでいる間は、実はお客様ご自身も、少しだけ時間の流れを緩めているかもしれません。

修理やオーバーホールでは、分解、洗浄、再組み上げ、精度調整などを行うことで、動作を改善します。
見えない内部に手を入れ、また正確に時を刻めるように整えていく工程は、派手ではございませんが、
1本1本に違う個性があり、慎重さと経験が求められます。
お時計が修理中であるということは、ある意味で非日常です。
普段とは少し異なる時間感覚の中で、気づくこともあるかもしれません。
腕時計はただの道具、物品などではなく、どなたかから贈られたものであったり、
人生の節目を共にした記念のお品だったり、大切なひとの形見かもしれません。

修理を終えて、ご返却をさせていただく際の嬉しそうなお顔やお声をいただくたびに
時計修理のお仕事は、人の時間に関わる仕事なのだと、改めて実感いたします。
お時計は、不調がないことは一番ではございますが、時にはメンテナンスが必要になることがあります。
お困りの際は、お気軽にお問い合わせくださいますよう、お願い申し上げます。
以上でございます。
最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。


【近藤のひとこと】
先日お話しさせていただきました、時計修理工房のフランチャイズの募集を検討している件ですが、
誠にありがたいことに、5名のお客様より、ご興味があるという旨のご返信を賜りました。
現在、募集内容の詳細を準備中でございますが、より皆さまに合った形でご案内ができるように、
詳細を調整しております。(今しばらくお時間をくださいますよう、お願い申し上げます。)
もしお悩みのまま、躊躇っていらっしゃった方は、このメールに返信いただければ幸いです。
ご興味をいただいた方には、別途、ご経歴や、ご希望の時期、場所、稼働日数などを、
お伺いするメールをお届けいたしますので、お手数をおかけいたしますが、ご回答をお願いいたします。
こちらの話題は随時ご報告をさせていただきます。


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お済みでない場合は、是非評価の程お願い申し上げます。



お客様のお時計が、手元にあって当たり前に思われるように、ご自身の存在も他者からみると、
あって当たり前のようになりがちです。それは、自分自身の捉え方も同じかと存じます。
なくなって初めて気づかれるくらいなら、最初から大事にしていただきたいというのが、
私たち、時計修理工房の願いです。よい夏をお迎えくださいませ。


時計修理工房 近藤

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