第68号:時計回り(なぜ右回りか)

件名 :第68号:時計回り
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
今夜のお便りを差し上げます。


お客様は、ほとんどお時計が右回り(時計回り)のことに疑問を抱かれたことはございませんでしょうか?
ヨーロッパで作成されたお時計も、日本で生産されたお時計も、ほとんどのお時計が右回りでございます。


世界には【右側通行か左側通行】【右ハンドルや左ハンドル】【100ボルト又は200ボルト】などの、
【様式や方式】が統一されていないことも多くございますが、お時計につきましては共通でございます。


ところが、興味深いことに文字盤や針が回転する方向は特段の取り決めがなされているわけでも無いのに、
世界中の時計メーカーが、右回りに針が回転する仕様のお時計を作成し続けているという事でございます。


日常生活では左回りが一般的で、右回りにはあえて【時計回り】という呼称があるくらいでございます…
実はお時計の針が右回りに落ち着いたのは、お時計が作成されはじめた頃の、歴史が関係しております。


人類がはじめて作成したお時計は、太陽の影の位置で、時刻を知ることができる日時計でございました、
針の役割を果たす影は右に回り、その日時計の文字盤はやがて機械時計のお時計にも受け継がれました。


ところが、日時計の影が右に回ることは、北半球だけのことで、南半球に置かれた日時計は左に回ります。


地球の表面積は北と南で50%ずつですから、針が右に回るか左に回るかの可能性も50%でございます。


しかし、最初に日時計を作ることができる文明を持っていた民族は全て北半球に存在していたことにより、
右回りが主流となり、時間が経過するにつれて南半球でも、お時計が使われるようになっていきますが、
改めて時計の針を左回りにしようと主張することなく北半球で完成された時計の形態を受け入れたようです。


このようにお時計の文字盤というものは、それぞれの時代になされた決め事を忠実に継承してきました。
小さな文字盤ではありますが、5000年以上の歴史と共に、お時計のカタチを守り続けています。


ちょうど文字盤のお話をしていますので、文字盤に関する故障について少しお話をさせて頂きます。
お時計の文字盤は、足と呼ばれる固定する部品が取り付けられており、この足が固定されることにより、
針とインデックス(時刻を示す数宇や棒状の部品)がズレないような構造をしています。


お時計に衝撃などが加わりますと、インデックスが外れてしまいましたり、固定している足の部分が、
変形したり折れてしまうことにより文字盤が外れたり、回転し角度がズレるという症状が発生いたします。


いずれも症状も再取り付けなどの修理で改善できることが多いため、もしも文字盤に不具合が出た場合は、
針や内部機械に不具合が発生しないようにする為、ご使用を中止していただき、修理をご検討ください。


インデックスが外れてしまった際の修理は、一箇所あたり3,000円~5,000円の修理となり、
修理期間は1~2週間前後頂いております。


文字盤の足が破損した際の修理は、一箇所あたり5,000円~8,000円の修理となり、
修理期間は1~2週間前後頂いております。
(溶接での修理を行う場合は、10,000円~15,000円前後の修理となります。)


あくまで概算でございますが、ほとんどの修理が上記の費用内でご案内致しております。




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12月も中旬に移り行く中、寒さは次第に厳しくなりつつあります。
お身体の調子を崩されてはいらっしゃいませんでしょうか…
ご無理はなさらず、ご自愛の程お願い申し上げます。


時計修理工房 近藤

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