第77号:金属アレルギー(腕時計で肌が荒れる、対処法)

件名 :第77号:金属アレルギー
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
今夜のお便りを差し上げます。


お客様、全国的に花粉がちらほら飛び交うような環境になりつつありますが、花粉症ではございませんか?
2月から3月に掛けては【スギ】、3月後半には【ヒノキ】の花粉が多く舞う事が予想されていますので、
花粉症でいらっしゃる場合は、辛い時期と存じますが、対策をしながら乗り越えていただきたく存じます。




本日は、お時計の素材にまつわる、金属アレルギーについてお話をさせて頂きます。


金属アレルギーは【接触皮膚炎】という病気で、食べ物のアレルギーと同様、特定の金属でアレルギーを、
発症し、赤く被れたり、痒みなどを引き起こします。


アレルギーが発症する流れは、【金属を身につける】事で直接皮膚に金属が接触し、【汗の成分】により、
素材が僅かに溶け、【イオン化する事で体内に侵入】した後に、【体内のタンパク質】と結合される事で、
【アレルゲン】と呼ばれるタンパク質に変質し、体内で【アレルゲンに対する抗体】が作られます。
上記を繰り返すことにより徐々に抗体が強くなり、特定の金属に対するアレルギーとなります。


お時計に使用されるメジャーな金属は【ステンレス】であることは申し上げるまでもございませんが、
ステンレスは、鉄、クロム、ニッケルといった元素で構成されており【錆びない】という特徴を持ちます。


錆びない状況を作り出しているのは素材のクロムを中心とする元素が作る【不動態皮膜】と呼ばれる膜で、
この膜は外部からのダメージから素材を守る性質を持っています。


しかし、ステンレスの不動態皮膜には弱点があり、人の汗に含まれる【塩化物イオン】により壊れます。
不動態皮膜が壊れてしまいますとステンレスに含まれるクロム、ニッケルまでもが同時に溶け出すことで、
先ほど申し上げました、アレルギーを発症するサイクルを発生させてしまうのです…


【チタン】素材のお時計はステンレスに似て、錆びないという性質を持ちますが、塩化物イオンに対する、
耐性を持ち合わせていますので、簡単には溶けず、アレルギーを発症しづらい素材でございます。


【ゴールド】素材は、24Kや18Kなど様々な純度がありますが、24Kは、ほぼ100%の純度の為、
腐敗や、変色する事がございません。
そのため金自体にアレルギーをお持ちでいらっしゃらない限りはアレルギー反応が起こりえない素材です。


【ホワイトゴールド】は、純金(75%)に銀とパラジウム(合金)の3種を混合する事で作られます。
素材をただ混合した素材では、少々黒っぽさが残りますので、帳面にロジウムメッキを施すことにより、
ホワイトゴールド本来の輝きを保っています。


ロジウムメッキは銀系素材でございますので、アレルギー反応は起こりにくい素材とされていますが、
汗でメッキが剥がれてしまいましたり、研磨仕上げで表面が削れてしまいますと、過信できません。
そのため、ホワイトゴールドについては、研磨仕上げ後に、再度ロジウムメッキを施す必要があります。




アレルギーに対する対策と致しましては、以下の3つが思いつきます。
-【腕とお時計の間に隙間を作り、汗が乾きやすい環境を作る事で、素材が溶ける事を少なくする】
-【お洋服やサポーターの上から着用する事で、直接肌に素材が密着しないようにする】
-【お時計の裏蓋や金属ベルトにアレルギー防止シートを貼り、溶けた成分が肌につかないようにする】


弊社はアレルギー防止シートのご用意が可能でございますので、アレルギーでお困りの場合は、
一度お試し頂きたく存じます。(価格は2,000円~3,000円程度)


最近は革ベルトに使用されている【なめし剤】や【染料】により肌が荒れてしまう事例も耳にします。
ノンアレルギーコーティングが施してある革ベルトも取り揃えておりますので、ご興味がある場合は、
ご紹介をさせて頂きたく存じます。




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全国的に徐々に気温が上がって来ている傾向にあります。
しかし、昼夜の寒暖差は大きい為、お身体の調子を崩されませんよう、ご自愛の程お願い申し上げます。




時計修理工房 近藤
お客様

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