こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
本日もメルマガに目を通してくださり、誠にありがとうございます。
今夜のお便りを差し上げます。
お客様、近頃、新しいことに挑戦をしていらっしゃいますか。
些細なことでも、大きなことでも大いに結構でございますが、挑戦は大切な事と存じます。
時には行き詰まる事もあると存じますが、その数だけ経験となり、新たな道が切り開けると考えます。
そのポテンシャルを維持しながら、これからも挑戦を続けていただければと存じます。
熱心に挑戦し続けることは素晴らしいことでございますが、力が入り過ぎますと空回りする事もあります。
適度に休憩をしていただきながら、続けていただきますよう、お願い申し上げます。
本日は、クォーツの腕時計の誕生にまつわるお話を、手短にお話をさせていただきます。
長野県諏訪市の諏訪湖のほとりに広がる小さな町、信州。
明治から昭和初期にかけて、この湖の一帯は、日本一の生糸の生産地として、栄えたと言われています。
しかし、化学繊維の開発が進み、戦争による需要の激減により、この町は衰退してしまったようです。
その頃日本は太平洋戦争の真っただ中で、ありとあらゆる工場が、戦車や戦闘機の生産に追われている中、
商店街の時計店の店主が、時計づくりで町を蘇らせようと立ち上がります。
味噌蔵の一角を改装して建てた工場で、失業した生糸女工の方を集め、コツコツと時計の組み立てを開始。
戦後、店主は「諏訪を東洋のスイスにしよう」という思いを胸に、全国をまわり、若い技術者を招き入れ、
技術の向上、時計の開発を続けました。
店主の死後、その意思を受け継いだ技術者が、飛び抜けた精度を持つ世界初のクォーツ(水晶腕時計)の、
開発に成功し、作り上げました。
かつて機械式(ゼンマイ式)の腕時計は1日に1分前後、進みまたは遅れが発生することは当たり前で、
月に30分以上も誤差がございました。
週に何度もゼンマイを巻き上げ、年に一度は分解洗浄(オーバーホール)をしなくては、正常に動作せず、
運転手の不正確な時計が原因で、悲惨な列車事故などが起こる事も頻発していたようでございます。
時計は誤差があるもの、その常識を根底から覆した発明こそ、クォーツ(水晶)のお時計でございました。
水晶がつむぎ出す毎秒3万回以上の振動を利用し、一日約0.5秒と狂いのない精度を誇るクォーツ腕時計は、
現在、世界中の腕時計の90%以上を占めています。
そしてその技術は、腕時計のみでなく、パソコンやカメラなどのあらゆる電子機器に活用されています。
店主は生前、新たな時計など作れるわけがないと、酷い言葉をかけられる事もあったようでございます。
それでもくじけずに挑戦を続けた結果、素晴らしい時計を作り上げた物語でございました。
また、クォーツのお時計のコストダウンおよび、安定した生産を、いち早く実現いたしましたのは、
お客様もよくご存知の、SEIKOというメーカーでございます。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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しばらくは全国的に雨天が続く予報で、気温や湿度の急激な変化が予想されます。
お身体の調子が優れない場合はご無理をなさらず、ご自愛の程お願い申し上げます。
時計修理工房 近藤