第119号:寒さで時計が止まる、その原因は。

件名 :第 119号 寒さで時計が止まる、その原因は。
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。
今夜のお便りを差し上げます。

お客様、つかぬ事をお伺い致しますが、近頃、寒い思いをなさいませんでしたか。
12月も中旬に差し掛かる頃であり、早朝や夜間は刺さるような寒さになることがございます。

昼間の気温でお洋服をご選択なさいますと、夜につれて冷え込む外気に大変な思いをする恐れがあります。
お出かけをなさる場合は防寒対策を今一度見直していただき、お風邪を召されぬようにお願い申し上げます。

さて本日は、電池式(クォーツ)のお時計の寒さで起こる特殊な症状をご紹介致します。
よろしくお願い致します。

電池式のお時計には、作動温度範囲と呼ばれる、正常に動作することが保証されている温度がございます。
お時計の仕様により異なりますので、一概には申し上げられませんが【0度〜+50度】が一般的です。

低温でも、高温でも不具合が発生いたしますが、本日は低温にスポットライトを当てて、ご紹介致します。
※高温の不具合も改めて、ご紹介をさせていただきたく考えておりますので、悪しからずご了承ください。

人は寒い環境に長時間滞在しますと、震え、体力を消耗してしまうと存じますが、お時計も同じように、
低温負荷が掛かることで消費電流が高くなりましたり、精度をつかさどるクォーツ(水晶)の振動数が、
正常値ではなくなることで遅れが発生したり、場合によりましては動作が停止してしまうこともあります。
そのほかには、電池の消耗が早くなり早期の電池切れを起こす場合もございます。

寒さで必ず発生する症状ではございませんが、コンディションにより発生しやすい条件がございます。
それは、お時計内部で使用されている機械油の減少でございます。

機械油の減少は経年的な理由で発生いたしますが、この状況は動作に負荷がかかっていることとなります。
この状態に加え、冷えることによる機械への負担が加わりますと、比較的先ほどご紹介した症状が、
発生しやすくなります。

この事例は明らかであり、電池交換時の検査ではお時計を冷やしても正常に動作するか確認するほどです。
症状の改善には機械のコンディションを整える為のオーバーホールが必要となりますが、機械の年式や、
劣化状況によりましては、この症状が早期再発することもございますので、回路の交換や機械そのものの、
交換が必要になることもございます。

決して無理にメンテナンスを推奨している訳ではございませんが、冬場になると現れる遅れの症状が、
寒さが原因という場合もございますので、もしも不調に悩まれているようしたら是非ご相談ください。

ちなみにカメラやスマートフォン、お車のバッテリーにつきましても作動範囲温度がございます。
特に劣化している場合はその作動範囲が狭くなることが考えられますので、冬のレジャー先などで、
パフォーマンスを発揮しなくなることがあります。

旅先でのトラブルは、お気持ちが落胆してしまいますので、お出かけの前には一度点検をお願い致します。
以上寒さで起こる、電池式時計の不具合についてでございました。

最後までご覧くださり、誠にありがとうございます。


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冒頭でも申し上げました通り、寒さを心配しております。

お時計やご趣味、お食事などをお楽しみいただけることは、お身体あってのことでございます。
調子を崩されませんよう、ご自愛の程お願い致します。

時計修理工房
近藤







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