第156号:ぐるぐると回転する。

件名 :第156号:ぐるぐると回転する。
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。
今夜のお便りを差し上げます。

お客様、過去に手間をかけて行っていた作業を、自動化なさったご経験はございますでしょうか。

近年、さまざまな技術が開発されることで、これまで時間や、手間をかけて行っていたことが、
ボタン1つで自動的に、あるいは時間を短縮して作業できるようになるなど、進化しています。

身近な物で例えますと、給湯や、炊飯、ロボット掃除機などの家電が挙げられると存じます。
また、最近では自動車の自動運転なども話題に上がることが多くなってきました。

日々新たな技術が開発され、お客様の生活に落とし込めそうな自動化があると存じますので、
是非この機会に、お手間を省くことができることを、見つけていただきたく思います。

さて本日は、自動巻き機構のご紹介をさせていただきます。

機械式のお時計と申しますと、手巻きのお時計よりも、自動巻きというイメージがあると存じます。
これは、現在販売されている機械式のお時計の中で、自動巻きが大半を占めているからと考えます。

かつては、手巻きが主流で、後に自動巻きの機能が備わったお時計が誕生し、以来徐々に、
その数を増やしてくるにつれて、手巻きのお時計の数が少なくなる、このような流れと存じます。

自動巻きの機構は、お時計を腕に装着し、振る、角度を変える、などの動作を行うことでゼンマイを巻く。
このような機能でございます。

仕組みは、ムーブメント(内部機械)の最下部に、ローターと呼ばれる振り子が装着されており、
こちらが、お時計の角度の変化でぐるぐると回転することで、その力を複数の歯車にゼンマイを巻き上げる。
なんとなくイメージが湧きますでしょうか…

主に、【ローター、真、受け、ベアリング、切換車、巻き上げ車】の6つの部品で構成されています。

お時計の角度を変えますと、ローターが回転し、その力は真を介して、切換車を回します。
切換車は、巻き上げ車に動力を伝え、ゼンマイが収まっている香箱という部品を回す為に、作動します。

ローター受けと、ベアリングは、上記の部品の回転を支えるため、円滑に動作させるための働きをします。

切換車という部品は、その名の通り、ローターの左右の回転を、ゼンマイを巻き上げる方向の動力に、
変換する役割を担っており、多くのお時計に左右で合計2つ使用されています。

お時計を腕に装着している限り、常に動く部分でございますし、お時計の中では比較的大きな部品が、
回転しているため、部品に負担が掛かりましたり、機械油の消耗、劣化、変質が早い部分でございます。

そのため、メンテナンスを怠ったり、先延ばしにすることで、
上記でもご説明しました、6つの部品が摩耗し、巻き上げの効率が悪くなってしまうこともあります。
このような状態となりますと、オーバーホールや部品の交換が必要となります。

自動巻きの機能は、あくまで補助的な役割でございます。
ご使用始めなどは、リューズを使用し、手動である程度ゼンマイを巻き上げてから腕に装着をお願いします。
そのほうが、遅れなどの精度の誤差が発生しにくく、快適にご使用いただけると存じます。

現在、腕からお時計を外されてから、停止するまでの時間が短いとお感じの場合は、もしかしますと、
自動巻きに不良が発生している場合がございますので、是非一度点検をご検討くださいませ。

時計の修理は残念ながら自動化できませんが、私たち時計修理工房が丁寧に対応をさせていただきます。

最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。


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お客様、9月になりましたが、しばらくは天気が安定しないような状況が続くと存じます。
気温、気圧の変化でお身体の調子を崩されませんよう、ご自愛の程お願い申し上げます。

時計修理工房 近藤

この記事を書いた人