第179号:ネジの固着

件名 :第179号:ネジの固着
こんばんは、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。
今夜のお便りを差し上げます。


お客様、近頃、本屋さんで書籍をご購入なさいましたでしょうか。

スマートフォンなどの普及により調べ物をする時に、書籍が活躍する機会が少なくなりつつあります。

また、インターネットを通じてダウンロードして読むことができる書物も増えてまいりましたので、
紙の本をご購入なさる機会も少なくなったという方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

データで読書できる場合は、場所も取りませんし、1つの端末で何冊でも読むことができます。
また、AI技術により興味がありそうな本をピックアップしていただける機能などもありますので、
便利でございます。

しかし、本屋さんで本を探す経験や刺激、今まで興味が無かったジャンルに興味を持つ機会などは、
店舗に足を運ばないと得られないと存じますので、それぞれの良さがあるかと存じます。

実際に体験しないと得られない経験や、ノウハウを記載している筆者が多くいらっしゃいます。

もちろん実体験で得た経験や結果に勝るものはございませんが、本の内容によりましては、
これからの取り組みのヒントや、近道に繋がることもございます。

今抱えているお悩みや、今後の将来設計に迷いがある場合は、本にヒントがあるかもしれません。
しばらく本屋さんに訪れていない場合は、是非一度お立ち寄り頂ければと存じます。


お話は変わりまして、本日はお時計の裏蓋ネジの固着についてお話しをさせていただきます。

裏蓋は、【圧力】をかけて固定されているタイプと、【ねじ込み】で止められているタイプ、
【複数本のネジ】で取り付けられているタイプの3種類が一般的でございます。

その中でも【ネジで固定をされているタイプ】は、長年のご使用により錆びて固着することがあり、
裏蓋の大掛かりな修理が必要になる可能性もございますので、この機会にお話しをいたします。

ケース(本体の胴体部分)と裏蓋は、間にパッキンがあり、挟み込むような仕組みで固定されています。

気密性は十分高められていますが、パッキンよりも外側部分には湿気が滞在する場合がありますので、
その部分が錆びて、固着する原因となります。(パッキンの内側は機械がある部分でございます。)

お時計の素材の多くはステンレス製でございますが、この素材は空気に触れなくなりますと表面の、
酸化皮膜が無くなり、錆びにくい素材でも錆びてしまうようになります。


ネジが固着していますと、回した際に折れてしまう可能性が高く、折れた場合はネジ抜きなどの、
ケースの修理が必要となり、1箇所あたり8,000円前後の修理費用が発生することがございます。

対策といたしましては、湿気を滞留しないようにするため、使用後はクロスで拭きあげていただき、
しっかりと乾燥させることが重要でございます。

その他、定期的に裏蓋を開けて、パッキンにシリコンを塗布して、また閉めるなどのメンテナンスが、
必要でございます。

※裏蓋のネジ周辺が錆びてしまいますと、防水性も低下し、最悪の場合、非防水の状態となります。
お時計をより長くご愛用いただく為にも定期的なメンテナンスや、日頃の拭き上げなどをご検討ください。

弊社は本日お話しいたしました、裏蓋の固着修理や、錆びの除去、ネジの交換等も承っております。

本には書かれていない技術や経験で、さまざまな修理をご提案できるように心がけておりますので、
お困りの際は、是非お申し付けくださいますよう、お願い申し上げます。

以上でございます。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。


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お済みでない場合は、是非評価の程お願い申し上げます。



これより、昼夜の寒暖差により体調を崩しやすい季節となります。
体調が優れない場合は、ご無理をなさらずご自愛くださいますようお願い致します。

時計修理工房 近藤

この記事を書いた人