お客様、唐突で恐れ入りますが、近ごろ強い風に当たられませんでしたか。
橋の上や、ビルの隙間、障害物のない場所などでは、特に強く感じられるかと存じます。
2月からは春への移行期で、強い寒気の流入により日本海で低気圧が発達することが多く、
その影響により風が強くなります。
特に南寄りの場合は、春一番と呼ばれる強い風のため、ご注意いただきたく存じます。
運転中、強風に煽られて、ハンドルをしっかり握りなおした、時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンをご覧くださり、誠にありがとうございます。
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■本日は、腕時計の溶接修理についてお話しをいたします。
モデルにもよりますが、腕時計の外装部品の一部は、溶接で固定されている場合がございます。
例えば、ブレスレットを構成するコマ部品の装飾や、コマどうしの連結、バックルの部品の接合、
ケースとベルトを繋ぐカン足と呼ぶ部品の固定などに、溶接は用いられております。
溶接は、金属の素材を溶かして接合するため、比較的に接着などよりも強度が求めらると存じます。
しかし、部品が一体となるわけではございませんので、長い時間をかけて徐々に溶接箇所が劣化し、
剥がれ、分離することがございます。
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溶接が剥がれた箇所を確認しますと、おおよそ腐食して脆くなっているような様子が伺えます。
そのため、経年による金属疲労が原因ではないかと考えます。
溶接を実施されるときには、高温となりますので、その周囲の素材の組織や性質が変化したり、
熱膨張や、急冷されることにより硬化することで、脆くなることがございます。
また、内部応力と呼ぶ、膨張や収縮によって発生する力が素材に残留することで、ストレスとなり、
長い時間をかけて亀裂が発生するなど、欠陥が生じることも考えられます。
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剥がれた溶接に関しては、再び実施することも可能でございますが、構造により難易度は異なります。
接合する部分が目視で確認できる場合は、比較的事例も多く、容易に実施することができますが、
隙間や奥まった部分への溶接は、強度を出すことが難しく、困難な場合もございます。
また腕時計の修理では、レーザー溶接、ロウ付けと呼ぶ2種類の方法が一般的で、
近年では前者の方が多くなっている印象で、作業痕が綺麗で美観を損ねないと好評でございます。
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再溶接に関しては、実施する箇所にもよりますが、15,000円から25,000円前後の費用を要します。
実施する際は接合部分の下処理も必要となるため、2週間前後の納期をいただいております。
場合によりましては、部品自体を新品にする料金と変わらない場合もございますので、
価格や状況に応じて、ご検討いただきたく存じます。
素材がゴールドや、プラチナの場合は、難易度が高いため、要見積もりとさせていただいております。
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外装部品に関しても、長くご使用いただきますと、破損する場合がございます。
錆びや腐食を防ぐには、ご使用後に拭きあげていただくなどで、十分に乾燥していただいたり、
風通しの良い場所に保管をしていただくと、お時計への負担が少ないと存じます。
以上でございます。
最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。
【近藤のひとこと】
冒頭で申し上げました、春一番にはいくつか条件があるようでございますのでご紹介いたします。
1、期間は、立春である2月3日から、春分である3月20日までの間。
2、風速は南寄り(東南東から西南西)の風で、8m/s以上。
3、最高気温は、前日よりも高くなる、昇温。
4、気圧配置は日本海側に低気圧があること。
これらの条件が揃い、初めて春一番となります。
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お客様、気温や気圧の変化は自律神経が乱れる可能性があり、お身体の調子にも影響いたしますので、
風が強い日に関してもご無理はなさらず、ご自愛くださいますようお願い申し上げます。
時計修理工房 近藤