第404号:高温による影響。

件名 :第404号:高温による影響。

お客様、7月に入って本格的な暑さがやってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

日差しも強くなりましたので、少し外を歩くだけでも汗ばみ、蒸し暑さがございます。
冷房の効いた涼しいお部屋や車内が、いっそう快適に感じられる今日この頃です。
先日、車内に保管していたチョコレート菓子が、ドロドロに溶けてしまい、
しょんぼりしてしまった修理工房の近藤より、今夜のお便りを差し上げます。

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■本日は、夏場のお車の環境が、お時計に影響するところをお話しいたします。

この時期の強い日差しに照らされたお車の中は、私たちが想像する以上に高温になります。
特にダッシュボードの上、運転席や助手席などは、わずかな時間で70度に到達しまして、
お時計にとって過酷な環境と申せます。

「ほんの少しの間だから」と、お時計を車内に置いたままにしてしまいますと、
内部の機械に様々なトラブルを引き起こす原因となりますので、注意が必要でございます。
その中でも、もっとも多いのが、歯車をスムーズに動かすための「油」の劣化で、
高温によって揮発したり変質することで、動作に関する不良に繋がることがあります。
以上の症状を改善するには、いわゆるオーバーホールという作業が必要となります。
また、文字盤の色焼けや、防水性を保つゴムパッキンの劣化など、お時計の性能を損ねるような、
ダメージが発生する場合もございますが、こちらの改善には、部品の交換が必要となります。
そのため、お車を離れられる際は、短時間であってもお時計を腕にお着けいただくか、
お鞄やケースなどに入れて、一緒に持ち歩いてくださいますようお願いいたします。
もしも、高温の場所に放置してしまい、動作の不調や違和感がお覚えの際は、
無理に動かさず、私どものような時計修理店へご相談いただけますと幸いです。

本格的な夏が到来する前に、今一度お取り扱いや保管の方法をご検討いただき、
大切なお時計を安心してご使用いただけますと、私はとても嬉しく思います。
以上でございます。
最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。


【近藤のひとこと】
夏の車内は、お時計だけでなく、スマートフォンなどの精密機器にとっても危険な環境です。
わたくし近藤は、むかし車内に置いていたモバイルバッテリーが膨張した経験があり、
それ以来、都度持ち歩くか、専用のケースに入れて保管をしております。
お時計はもちろんのこと、熱に弱いお荷物には十分にご注意いただき、
安全で楽しい夏のお出かけをお楽しみいただきたく存じます。

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きょうお便りの中で、お時計が温度の影響を受けることをお話ししましたが、
おもに金属部品で構成されるムーブメントよりも影響を受けやすいのは、
お客様のお身体、お気持ちでございます。
当たり前のようにできる動作や思考も、実際には気温の影響を
大きく受けると言われておりますが、なかなか自覚しづらいものです。
「暑い」という自覚の有無と、温度によるパフォーマンスの低下は、
あまり相関性がございません。お時計よりずっとご自身のいらっしゃる環境に
ご配慮をいただきたいと思う次第です。くれぐれも、ご自愛をくださいませ。
また近藤よりお便りいたします。

時計修理工房 近藤

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