第230号:文字盤の接着

件名 :第230号 :文字盤の接着
時計修理工房の近藤でございます。
いつもメールマガジンに目を通してくださり、誠にありがとうございます。
今夜のお便りを差し上げます。

お客様、これまで、接着したものが、剥がれてしまったというご経験をお持ちではいらっしゃいませんか。
封筒の封を閉じる時に、端の部分が剥がれたり、両面テープで貼り付けたが、ものの重量で落ちるなど、
状況は様々かと存じます。
接着剤の種類や、材質、テープなどを最適なものに変更するなどで、解決することがほとんどですが、
重量が許容量を超えている場合や、用途が特殊な場合は、その他の方法で検討する必要がございます。
さて本日は、文字盤の装飾やインデックス、脚の剥がれにつきましてお話をいたします。

先日、大阪府にお住まいのA様より、ガガミラノのお時計の文字盤にある数字が剥がれてしまったと、
ご相談をいただきました。
実際にお預かりして、確認したところ、数字の4と8が外れており、内部で動いていました。
手巻きのガガミラノには比較的多い症状で、原因は、ゼンマイを巻き上げる際に機械と文字盤が歪む、
戻るという動きを繰り返すことで、接着面が剥がれてしまうと考えます。
文字盤の数字(インデックス)のほとんどは接着されており、お時計の構造上の理由や、劣化、衝撃で、
外れてしまうことがございまして、全てのお時計がその恐れをがございます。
部品があまりにも小さい、破損状況が酷いなどを除き、再取り付けは可能で、弊社ではこれまで様々な、
ブランド、モデルの文字盤修理を実施させていただきました実績がございます。

インデックスに限らず、ブランドのマークや、飾り石などの装飾外れに関しても対応可能でございます。
また、文字盤を固定している脚と呼ぶ、支柱が衝撃や、遠心力が加わった際に折れてしまうことがあり、
この症状が発生しますと、文字盤が傾いたり、針と干渉することで、動作に不良が発生いたします。
この脚と呼ぶ部分は、接着でも修理することができますが、強度的な問題から、溶接で固定することが、
一番安心してご使用いただけると考え、優先してご案内しております。
しかし、熱が加わる修理作業のため文字盤表面の塗料、コーティングが変色する恐れもございますので、
ご了承の後、実施するようにしております。(しかし、変色の事例はほんとございません。)
今後長くも長くお時計をご愛用いただきますと、文字盤も傾きや、インデックス、ロゴの外れなどに、
直面することもあろうかと存じますが、修理は可能でございますので、思い出していただき、
ご検討いただけますと幸いです。

ちなみに、文字盤の破損は、衝撃により発生することが多く、家財保険、携行品保険の対象となる、
場合がございますので、発生した場合は、保険修理もご検討くださいますよう、お願いいたします。
以上でございます。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

余談ですが、瞬間接着剤などが素手についてしまった場合は、40度くらいのお湯に浸けながら、
揉むことで比較的スムーズに剥がすことができます。

今後、ご使用なさる機会があり、その際に、素肌に付いてしまいましたらお試しください。

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お客様、外気が冷たく、空気が乾燥した日々が続いております。
お身体を冷やされませんよう、ご自愛くださいますよう、お願いいたします。

時計修理工房 近藤

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