第398号:目に見えない湿気。

件名 :第398号:目に見えない湿気。

お客様、近ごろ予報になかった雨に降られませんでしたか。

こういう時にこそ「折りたたみ傘」が役立つのですが、
「必要な時に限って手元に無い」というご経験、一度はあろうかと存じます。
また、大人になりますと急な雨でも少し濡れて急ぎ足で歩くことが多くなり、
昔のように、カッパを着て完全防備する機会は、少なくなったと気が付きました。
つい先ほど突然の雨に見舞われ、ずぶ濡れになってしまった修理工房の近藤より、
今夜のお便りを差し上げます。エアコンの温度を少しだけ上げておきました。

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■本日は、目に見えない湿気からお時計を守るパッキンのお話しをいたします。

これからやってくるジメジメとした梅雨の季節。
実は、精密機械であるお時計にとって「湿気」は一番の大敵でございます。
水に落としたわけでもないのに、文字盤のガラスが内側から曇ってしまった」
梅雨時から夏にかけて、私どもにはこのようなご相談が増えてまいります。
この原因の多くは、お時計の防水性を守っている「パッキン」の劣化によるものです。
お時計の裏蓋やリューズの隙間には、水の侵入を防ぐパッキンが密着しています。
新品の頃は弾力があり、しっかりと隙間を塞いでくれています。
しかしパッキンはゴム製のため、ご使用から数年が経過すると、
乾燥やひび割れによって徐々に弾力を失ってしまいます。
すると、そのわずかな隙間から「目に見えない湿気」や汗が入り込み、
ガラスの曇りや、最悪の場合は内部の歯車のサビを引き起こします。
内部にサビが進行してしまうと、多くの部品を交換しなければならず、
修理は大掛かりとなり、費用もそれなりにかかります。
そうなる前に、お時計の「パッキン交換」と「防水検査」を実施することで、
コンディションを整え、気密性の確認をすることを、おすすめしております。

パッキン交換のみであれば、1箇所 1,000 円から 2,000 円前後、
防水検査は圧力にもよりますが、2,000 円前後でご提案が可能でございます。
納期につきましても1週間から2週間ほどでございますので、
梅雨本番を迎える前に、安心してお使いいただける状態へ整えられます。
「そういえば、ここ数年メンテナンスをしていないな」とお心当たりがございましたら、
お気軽にご相談くださいませ。

大切なお時計が、梅雨の時期にも安心して時を刻めるよう、
しっかりとサポートさせていただきます。
以上でございます。
最後までご覧くださり、誠にありがとうございました。

【近藤のひとこと】
細いものでは髪の毛ほどの太さしかないパッキンが、
お時計の内部にある精密な機械を、汗や雨から守ってくれています。
お時計の裏蓋を開け、お役目を終えて硬く潰れたパッキンを見るたびに、
目立たない部品でありながら、その重要性を再認識させられます。

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天気予報は昔よりずっと精度が上がったと言われています。
その歴史は、腕時計と同じか、それよりも古いのではないでしょうか。
時を知り、天気を知ることは、国や時代を超えた永遠のテーマかと存じます。
しかしいつの時代も、問題になるのは基本的なところばかりで、
空気や水分との戦いが続いております。
お客様のお心にも、しっかりパッキンを入れていただき、
お気持ちの曇りがないようお過ごしください。
また近藤より、お便りいたします。

時計修理工房 近藤

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